条例の内容と是非はともかくとして、委員会通過した案件がその後取り下げということは、本来あってはならないとまでは言わないが前代未聞の出来事であって埼玉県議会は機能不全に陥っていると言っていいのではないか。

議会と行政(首長)は車の両輪と例えられることがありますので、議会の機能を書く前に首長の役割について触れておきます。
首長の役割は所得の再配分です。
所得の再配分とは住民が納付する所得税や住民税など各種税金を原資に行政サービスという形で住民に恩恵を与えることです。
この時、どの分野にいくらお金を使うかを決める権限が与えられているのが首長です。
そのため、各種業界や町会は事業の幅を広げるために少しでも多くのお金を獲得したいと考え、陳情というかたちで首長に予算要望をするわけです。
しかし、首長に直談判できる人はそういるわけではなく、そこで地域の代表である議員に頼むことが多くなるのですが、議員には予算決定権はありませんので、議員も首長にお願いすることになります。
この時、首長も人間ですから、仲の良い議員の頼み事とそうでない議員の頼み事では扱いが異なってきます。
議員としては有権者の要望に応えたい。そのためには首長との関係を良好にしなければいけない。そう考えることは自然なことです。
その上で、首長と議員の議論は是々非々であるべきですが、実際にそうなっていないのは議員の権能を首長の権能がはるかに上回っているからです。
これを冒頭に述べました行政と議会は車の両輪についてですが、実際は議会は補助輪にもなっていないという議員がいます。

首長は予算編成権で議会を掌握し、同時に人事権で職員を従わせる。
無敵の存在とも言えるので、立派な人格者が首長になれば、これらの権限を最大限に活用して町の発展のためにどんどん事をすすめていけるのですが、不道徳な方が首長になってしまえば、所得の再配分を住民にではなく、自分に再配分してしまうことになります。
こうした状況を正す役割として議会が存在しているのですが、先ほどの事情から首長に対して厳しい事を言える議員は少ないものです。
こうした状況が続くと町の健全さは失われ、町から若者も元気も失っていくことになります。
議会が健全に機能しなければ、町の健全さは保たれない。これが私の持論です。
その議会を構成する議員を選ぶのは住民ですから、やはり住民の民度が町の健全さに大きく影響を及ぼしているということになります。

今回「子ども放置禁止条例」の撤回に追い込んだのは子育て世代の奥様を中心とした県民の声でした。
SNSを使い、問題を表面化して県民の関心を誘い賛同者を増やして、最大会派自民党の条例(案)を撤回へと追い込むことができました。
埼玉県民は草でも食っていろ!翔んで埼玉の映画のセリフですが、何かと馬鹿にされやすい埼玉県ですが、今回の県民行動は住民自治とは何かを示した好例となったと思います。

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