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成人式にて

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成人式を迎えられた皆さん、おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。
コロナ禍の開催ということで、ある意味一生忘れられない式典になりましたが、同級生との再会を喜び思い出を作ってください。

私からはお祝いの言葉として渋沢栄一さんを紹介します。
渋沢栄一さんは、今年の大河ドラマの主人公になる方で、2024年からは1万円札の顔にもなる方です。
渋沢栄一さんといえば「論語とそろばん」ですが、ここでいう論語とは、道徳や倫理・大儀といった正しく生きるための指針のことを意味します。
そして、算盤は経済やビジネスのことです。
渋沢栄一さんは、ビジネスつまり金儲けを優先すると自分の利益だけを追い求めがちになり、利他の心が薄らいでしまうと社会が壊れてしまうので、ビジネスを行う上でも道徳感や倫理感との調和大事だと言っています。

同様に、江戸時代の寺子屋では、子供達には、まず初めに武士の所作であるとか人として生きるとはどういう事かといった今でいう道徳を教えました。
そしてその学問を本学と呼び、次に教わるのが読み書きそろばんです。
これは政治経済のことですが社会全体を学び、その学問を末学と呼びました。
なぜ読み書きそろばんよりも先に道徳を教えたかといいますと、豊かな社会を実現するには、社会を構成する民の民度が高くなくてはいけないということから、先に本学を教え次に末学を教えたということです。この教わる順番がとても大事なことで、順番を間違えることを本末転倒と言うようになりました。

この二つの事例は本学がいかに大事であるかと教えてくれています。
では、本学を学んだ人とはどういう人かと申しますと、本日の成人式を開催するにあたり、本嶋館長はじめ公民館の職員の方々には大変なご苦労をお掛けました。
コロナ禍ですから、成人式をやるかやらないかから議論が始まったと聞きました。
それでも、皆さんにとっては一生に一度の成人式ですからなんとか開催したい。
その想いで、出来るか出来ないかではなく、どのような対応をすると出来るのかとホテル側と何度も打ち合わせをしながら今日の式典を迎えることが出来たということを皆さんは知っておくべきです。

人の思いやりとかやさしさ、愛といったものは目で見ることは出来ません。
なぜなら感じるものだからです。
それを感じとるには心の目を使います。心の目は本学を学ばないと開眼することはありません。
私は、心の目の視力が良い人を人格者と思っています。
因みに大谷翔平選手の愛読書は「論語とそろばん」だそうで、アメリカに渡る時に持って行ったそうですから、皆さんもぜひ読んでみてください。

それでは、皆さんの人生に幸多かれを心から祈ってお祝いの言葉とします。
本日はおめでとうございます。

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