» 2020 » 10月の記事

真田町(現上田市)の教育長を務められた大塚貢さんの「給食で死ぬ」という本を飲んだことがあるのですが、子供達の暴力やいじめは精神的不安によるイライラ感が原因で、そのイライラ感は何を食べているかという食事に大きく影響をしていることに気づいた言います。
当時、校長として赴任した長野県の中学校はひどい荒れた状態だったそうです。それで、いわゆる問題児とされる生徒を観察しているとある共通点が見えてきたといいます。それは、朝食を食べてこない。日中は菓子パンや炭酸飲料を飲み、夕食は肉が中心だったそうです。
成長期である中学生にとっては、身体づくりの視点からしても問題と言えます。
そこで、大塚先生は保護者を集めて、食事の重要性を説明したそうですが、若いお母さんはあまり聞く耳を持たなかったそうです。特に非行を起こしている子供の保護者はまるで理解をしてくれません。
それで、大塚先生は、それならば給食くいは栄養価があるバランスの良い食事を提供しようと学校給食を極力オーガニックな食材にこだわったそうです。
すると、その取り組みを始めて半年もすると子供達の行動に変化が現れたそうです。本を読み出し、花壇を整理するなど、校内暴力が激しかった学校に学びと潤いが戻ってきたといいます。
1年もすると荒れていたというのがウソのように平和な中学校に戻ったと言います。
実はこのような事例は、日本全国どころか世界でもよく見られることです。
食材が人間の身体はもとより、精神面に大きく影響するということが。
この本との出会いで私は、金沢市の給食は大丈夫だろうかと心配になりました。
現在調査中ですが、問題点と課題が見えてきました。
これについては長くなりましたので次に書きます。

食の安全性に興味を抱いたきっかけは、欧州の旅行雑誌に、日本に行ったら野菜を食べないように。なぜなら残留農度が高いからという話を聞いたからです。
日本の野菜が農薬まみれなんてそんなことはないだろうと知り合いの農家さんを訪ねると、出荷用の野菜と自宅用の野菜が別々に置かれているのを目にしました。
出荷用の野菜は色も形もきれいでとても美味しそうに見えました。
一方、自宅用は虫食いが激しく見栄えが悪く、食欲を誘いません。
違いは、有機農法で栽培したかしていないかです。
生産者に全て有機農法にすることは出来ないのですかと聞きますと、手間がかかって出来ないと言いながらも、自分達が食べる野菜は有機農法の野菜を食べているというのは複雑な気持ちになりました。

生産者の手間がかかるという意見は分かりますし、形がきれいでないと売れないという消費者心理もありますので、全てを有機栽培にすることは出来ないにしても、買う側の消費者が選べるように出来ないかと思います。
米国のスーパーでは、「NON GMO」「ORGANIC]というラベルや看板がいたるところにあって、この野菜はオーガニックなのかそうでないのか。また遺伝子組換え作物なのかそうでないのかが一目瞭然だそうです。
世界はどちらかというと有機農法の拡大に向かっているなかで、日本は発がん性が指摘されているグリホサートの残留基準を2017年12月から大幅に緩和しました。
小麦   5ppm~30ppm
そば   0.2ppm~30ppm
ほまわり 0.1ppm~40ppm
など、ほかにもサトウキビやトウモロコシ、大豆などもそうです。

健康のためにより厳しくするならわかるのですが、緩和するという理由はどこにあるのでしょうか。
今後、その原因を探っていこうかと考えています。

9月議会で、金沢甘エビのブランド化の予算が可決し、本日の初競りで約100匹入りの箱が、1箱1万円と過去最高の高値で取引されました。
このことは、漁師にとって大変ありがたい出来事です。
私の父も祖父も曽祖父も能登で漁業を家業としてきましたので、私は議員という立場で漁師の支援をしたいと常々考えていました。

しかし、金沢市は水産振興にまったく理解を示すことなく、本来は農林水産課となるところが、金沢市は農林課ということで水産課が存在しませんでした。
そこで、まずは水産課を新設するところから訴えることにしました。
市長が代わったことが転記となって、山野市長は水産振興に理解をしめしてくれて、まずは水産担当という名刺を持つ人が誕生しました。
それから3年ほど経って、ようやく水産課が新設されました。
このことは、元水産庁長官で現参議院議員の山田修路議員のお力添えが大きく影響をしました。

これで水産振興の受け皿が出来ましたので、様々なことを提案することができる体制が整いました。
その提案の一つがブランド化です。
なぜブランド化が必要かというとブランド化すると単価が上がるからです。
単価が上がれば、漁師の手取りが増えるというメリットがブランド化にはあります。
それで、私が目をつけたのが甘エビです。
それで、金沢市では、3年前から「甘エビ祭り」を開催するようになり、多くの方に甘エビを知ってもらうきっかけが出来てきた矢先に、昨年なぜか「メギス」に焦点を当て出しました。
メギスは塩焼きや煮付けにすると大変美味しい魚であることは事実ですが、多くの人をひきつけるほどの魅力があるかというと疑問です。
それで、再び議会で甘エビに力を入れるよう強く要望をしました。
その結果、市長はじめ担当部局の理解を得て、ようやく5年越しで甘エビのブランド化にこぎつけることができました。
コロカ禍で観光客が激減していますが、多くの方に金沢甘エビを食べていただきたいと思います。

更新カレンダー

2020年10月
« 8月   11月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

アーカイブ